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一括ファクタリングとは?でんさいとの違いも解説!

一括ファクタリングとは

 

本ページでは、一括ファクタリングとは?といった仕組みから、メリット・デメリットまでわかりやすく解説しています。

 

また、仕組みが似ているでんさい(電子記録債権)との違いもご紹介しています。

一括ファクタリングとは?

一括ファクタリングとは、買取ファクタリングに加えて決済事務を一括で行う決済システムの事を言います。

 

通常「ファクタリング」と言うと「買取ファクタリング」の事を指します。詳しくは以下記事をご参照ください。

 

仕組みを解説

一括ファクタリングの仕組みについては、百十四銀行にわかりやすく紹介されていましたので引用させて頂きます。

 

一括ファクタリングシステムの仕組み

 

このように決済面で支払企業(債務者)と納入企業(債権者)の間に立ち、納入企業から申し込みがあれば期日よりも前に一部振り込む事も可能となっています。

なお、3社間(買取)ファクタリングとの大きな違いは、債務者である支払企業が導入するという点です。

 

一括ファクタリングのメリット

一括ファクタリングは、手形の代わりに導入するケースが多い為、手形と比較してのメリットを主に紹介しています。

 

支払企業のメリット

支払企業(債務者)のメリットとしては、主に以下の2つがあげられます。

  • 事務コストの削減
  • 印紙代の節約

事務コストの削減については、手形の発行や管理が不要になる事からです。

ただ、通常のやり取り(請求書など)はもちろん必要なので、事務作業がなくなる訳ではありません。

 

また、手形のような印紙代が不要になる点も取引金額によっては大きなメリットになります。

具体的な印紙代は以下をご参照ください。(10万円未満は非課税)

10万円以上
100万円以下
200円 3千万円を超え
5千万円以下
1万円
100万円を超え
200万円以下
400円 5千万円を超え
1億円以下
2万円
200万円を超え
300万円以下
600円 1億円を超え
2億円以下
4万円
300万円を超え
500万円以下
1千円 2億円を超え
3億円以下
6万円
500万円を超え
1千万円以下
2千円 3億円を超え
5億円以下
10万円
1千万円を超え
2千万円以下
4千円 5億円を超え
10億円以下
15万円
2千万円を超え
3千万円以下
6千円 10億円を超えるもの 20万円

参考:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

 

納入企業のメリット

納入企業(債権者)のメリットとしては、主に以下の4つがあげられます。

  • 事務コストの削減
  • 印紙代の節約
  • 早期の資金調達が可能
  • 手数料が比較的安い

支払企業のメリットと同様に事務コストの削減と印紙代の節約が可能です。

(事務コストに関しては手形の発行は含まれません)

 

また、早期に資金調達する事が可能という大きなメリットもあります。

なお、手数料は通常の買取ファクタリングと比較して安いのも特徴です。

 

一括ファクタリングのデメリット

一括ファクタリングのデメリットに関しても、メリット同様に手形と比較してのデメリットを主に紹介しています。

 

支払企業のデメリット

支払企業(債務者)のデメリットとしては、以下があげられます。

  • 支払いまでの期間が短い

支払いまでの期間が手形と比較して短いです。

資金繰りの観点よりデメリットとなります。

 

納入企業のデメリット

納入企業(債権者)にとってのデメリットは特にありません。

ただ、強いて言うとなれば以下があげられます。

  • 納入企業側の意向で導入が難しい

一括ファクタリングは基本的に、支払企業(債務者)発信で利用するものです。

よって、納入企業(債権者)発信での利用ができません。

ただ、納入企業側より支払企業側に相談する事によって導入できる可能性はあります。

 

一括ファクタリングに代わるでんさいとは?

一括ファクタリングと似た、でんさいと呼ばれる仕組みがあります。

このでんさいとは、でんさいネットが取り扱う電子記録債権の事です。

 

電子記録債権は、手形や売掛債権などの問題点(コストやリスク等)を克服した新たな金銭債権で、2008年12月に電子記録債権法が施行されました。

なお、現在は一括ファクタリングが減少傾向、でんさいが増加傾向となっています。

 

でんさい(電子記録債権)の仕組み

でんさいの仕組みは一見複雑ですが、利用者側の手間が軽減されています。

 

でんさいネットのページにある取引イメージを順を追ってご覧頂ければわかりやすいです。(以下引用)

でんさいの仕組み

 

一括ファクタリングとでんさいの違い

でんさいの仕組みを確認すると、一括ファクタリングとほぼ同じです。

 

ただ、以下2点が主な違いでありでんさいのメリットとなっています。

  • 電子データで管理
  • メインバンクの違いにも対応

 

でんさいでは電子債権として記録したものを利用する為、管理の手間やコストを軽減する事ができます。

また、支払企業と納入企業とでメインバンクが違っていても、でんさいネットに参加している金融機関であれば問題なく取引ができる事も大きなメリットです。

なお、最新の参加金融機関はでんさいネットで確認する事ができます。

参加金融機関一覧(業態・地域)|でんさいネット

 

まとめ

一括ファクタリングとは、買取ファクタリングに加えて決済事務を一括で行うといった、支払企業(債務者)・納入企業(債権者)共に大きなメリットがある決済システムです。

 

ただ、現在はさらにメリットの大きいでんさい(電子記録債権)の利用が増加傾向となっています。

なお、一括ファクタリングとでんさいの主な違いは「電子データで管理している」点と「メインバンクの違いにも対応できる」点です。